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米国のデータで、「病人になったとき私達は病院に行きますが、何を基準に病院を選択するか?」 を調べたものです。

1.きれいな病院
2.近代的な医療機器がある
3.よい看護
4.よい評判
5.よい医者が揃っている
6.かかりつけの医者の推薦
7.従業員が親切
8.病院事務が迅速
9.前に行ったときよかった
10.食事が美味しい

(米国、1983年度統計)
 


 病気がなおるということは当然ですが、米国の外科学会がつくった医療評価は下記に示したとおりです。このなかで、もっとも注目しなければならないのは、1番にあげられている「院内感染の有無」です。
医療評価 Ward(1918), Ponton(1928) ・・・ アメリカ外科学会
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院内感染の有無
患者に対する協議・対診
合併症の頻度
診断の当否
臨床診断と病理診断との一致
手術に際しての正常組織の不当な除去
最終診断の当否(既往症、経過記録、手術記録からみて)
死亡の場合、術後処置、麻酔などの手技の過誤
剖検の有無
治療の結果
他の医師、上級医の意見

病院のリスク・マネジメントとファシリティ・マネジメントのご提案
株式会社ライフステージ・IMS 病院経営コンサルタント 青江 彪
■日本におけるリスクマネージメント
 経営組織体は、多種多様なリスクに遭遇しながら、毎日の経営活動を営んでいる。従って、リスク・マネジメントとは、経営組織体が直面する各種のリスクを減収させ、さらにリスクによって生ずる不利益を最小の費用で、最小に抑えることによって、経営組織体の経営目的の達成に寄与するように、科学的にリスクをマネジメントすることである。

 我が国は、欧米のように契約社会ではなかったこと、「水と空気と安全とノウハウはただである」という感覚があったこと、さらに保険とリスクがうまくリンクしてこなかったことなどから、リスク・マネジメントは、これまで一般に企業においても発達してこなかった。

■医療施設における管理の重要性
 医療施設における施設管理(ファシリティ・マネジメント)の目的は、患者、職員、経営者及び地域住民のニーズに対応した施設、設備環境を確保、維持、改善することと位置付けられる。その管理範囲としては、建物全般はもちろんであるが、設備面でも空調設備、給排水衛生設備、医用電気設備、防災設備、搬送設備等、様々な分野を包括し、さらにハウスキーピング業務や、微生物制御、また廃棄物処理(感染廃棄物含む)等、病院業務に関わるほとんどの業務を対象とする。

 また、省エネルギー対策や不動産の有効利用、及びリニューアルへの取り組みなどの経済的視点、院内感染などを含むリスク・マネジメントの視点、患者アメニティの充実を求めた色彩、音響、採光、デザイン等の快適生活空間を実現する視点が求められる。

 現在の医療施設、設備は、医療の高度化や患者ニーズの多様化、また建築、設計技術の進歩により、実用的な施設から快適性、利便性を重視した施設へと移行しつつあるが、その反面で施設内容はますます複雑化してきている。医療施設には、24時間にわたる適正環境の維持、緊急事態における特殊技術や専門知識が必要とされる。

 施設管理は、病院管理において重要な位置付けを得なければならないが、我が国の医療施設では、必ずしも充分な施設管理が行われているとは言えない。施設課、営繕課などの専門部署を備えているものの、その体制や権限の委譲が不十分であったり、総務課、用度課などが施設管理を行っている例が多く見られる。

 また、施設管理について最近外注化傾向が見られ、ビルメンテナンス業者などが参入してきているが、委託業務の品質管理を行うためにも、施設内における管理設備は不可欠である。

■院内感染(リスク)対策についての提案
 院内感染対策の決め手は、「感染防止」よりも「感染予防」へと一歩進めた積極的な考え方に立つことが重要であるが、この「感染予防」を科学的に進めていく上において重要な役割を果たしてくれるのが、「環境モニタリングシステム」である。

 環境が汚染されている場合は、耐性菌によるものが多いが、対策としてただ闇雲に消毒、消毒とやってみても清浄度を回復することは難しい。このとき、清浄度を保つ方策を探り出すための基本データとして「環境モニタリング」を測定し、あらかじめ問題点を見付け出しておくことが行われている。

 また、汚染事故が起こった場合、汚染源や拡散経路を的確に把握し、清浄度の回復に関する問題をチェックできる。

 このように「環境モニタリングシステム」は、環境の指標となる測定項目につて最も信頼し得る方法によって検査し、科学的に妥協性のあるデータによって病院環境をバリデードしようというものである。これは従来のように人真似や半ば勘に頼った感染防止策ではなく、それぞれの病院について科学的に環境の危険度を検証し、論理的に感染防止を進めていこうとする考えに立脚した方法である。

 現在の病院では、それぞれの施設によってサニタリーデザインが異なっているだけではなく、衛生慣行も一定の指針があるわけではないので、各医療機関の環境は、病院ごとに細かい点で異なっている。そのため個々の病院における環境をそれぞれバリデートし、その結果を総括的に考察して改善対策に結び付けていくことが重要である。

 また、環境モニタリングの中で、日常の衛生慣行の問題点の把握のため、表面付着菌検査等が行われているが、従来空中浮遊菌、表面付着の検査を行ったとき、一般生菌数の多寡を「汚染」の指標とみなし、これによって環境を評価しようとしていた。これは一般生菌数が多ければ、病原性の菌も多いだろうという極めて曖昧な論拠に立ったものであったため「汚染度」「危険度」の区別がはっきりしておらず、種々の混乱が起こってきた。特に一般生菌数という「汚染度」だけのデータから感染という「危険度」を判断しようとしていたことであって、この質の違うものが、一般に混同されて考えられていたことに問題があったが、ライフステージ研究会では、一般生菌数による考察ではなく、バイオバーデンまで行い、分離された菌種菌量と検出された優勢菌種について、薬剤体制を検査する段階で、環境の危険度を考察することが可能となる。

 例えば、一般生菌を測定した場合、A室のX(平均菌数)が50cfu/10cu、B室のXが10cfu/10cuである2ヶ所の環境では、当然A室の方が汚染されていると判断されがちであるが、実際のバイオバーデンを測定すれば、A室から分離された50cfuは表皮ブドウ球菌であり、B室から分離された10cfuがMRSAであったとすれば、B室の方が遥かに危険度が高いことは明らかである。

 このように一般生菌数だけで判断すると、不正確な結論を導き出してしまう危険性があるが、バイオバーデンを踏まえて考察した結論は、信頼性の高い結果が得られる。

 今回上記のような理念に基づき、病院環境整備における微生物制御について、バイオバーデンを含めた環境整備を実施することで、医療行為が起因で発生した不慮の出来事(医療事故)での院内感染事故における「過失」での患者側の証明をしやすくする様々な工夫(過失の選択的認定、過失の事実上の推定)、因果関係での医療者に過失があっても、使用薬剤にも問題があったり(薬害・薬禍)他の業務者の過失が重なった(共同不法行為)、患者側の行動にも原因がある(過失相殺)場合、権利侵害での民事的患者の身体的侵害はむろんのこと、自己決定権侵害(患者の権利と責任)、期待権侵害(結果のいかんとは別に適切な治療を受ける権利の侵害)、延命利益侵害(いずれにせよ死は免れなかったが、その到来を早めた)これらの賠償は、精神的損害に対する慰謝料をふまえた病院のリスク・マネジメントとファシリティ・マネジメントの提案を致します。
 

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